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カミキユキ(@KamikiYuki)です。
ガール・オン・ザ・トレインは広島では公開されてませんでした。
多分数週間待つくらいだと思う、思いたい。
フライヤー置いてる劇場あったのでやるにはやるんだろう。


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幼少期から難病を患う村山聖は、入退院を繰り返す中で将棋と出会い、15歳で森信雄に師事する。10年後、名人になる夢をかなえるべく上京した聖(松山ケンイチ)は周囲に支えられながら将棋に全力を注ぎ、七段に昇段したころ、同世代で名人のタイトルを獲得した羽生善治に激しいライバル心を抱く。さらに将棋に没頭する聖だったが、がんが彼の体をむしばんでおり……。


- シネマトゥデイ -



羽生善治に並び怪童と呼ばれた棋士の実話です。
羽生名人はぼくも小さな頃CMとかでよく見ていたので覚えがあります。
公文式とか公文式とか....あとくもんs(ry


日本でもアメリカばりに役作りする人増えましたね。
ただ単にぼくが最近それを意識するようになっただけかもしれませんが。
単純に役作りといってもバックボーンを知る、体験するというのもありますしね。


身体作りの中にはやり過ぎなこともあります。
今回村山聖役を演じる松山ケンイチは近づける為に20kg以上増量しました。


今回観ようと思ったのはですね、
将棋のことなど幼少時に少し触った程度なのでほとんど知らないわけですが
羽海野チカ3月のライオンは愛読していました。
でも、駒のルールすら今はもう曖昧です。


しかし村山聖という人物が広島出身ということで
親近感は湧くもので少し調べてみました。


村山聖(むらやまさとし) 1969年6月15日-1998年8月8日


広島県安芸郡府中町出身
3兄弟の末っ子で兄と姉がいる。5歳の時にネフローゼ症候群にかかっていることが発覚、小学5年生まで入院生活で院内学級で過ごす。
入院中に父から教わった将棋に没頭し、10歳には元奨励会員の将棋教室に通いアマチュア四段に認定。中学1年生にはプロを志す。
1982年、森信雄を師匠として奨励会を受験、合格する。
少女漫画が好きで森にお使いさせた逸話もある。また読書家でもある。
1986年にプロ入り。風貌のイメージから怪童丸と呼ばれる。
棋士としての闘争心は強く、ライバル棋士に敵意むき出しだったが、羽生善治だけには敬意を払っていた。また東の羽生、西の村山と期待されていた。
1992年に王将戦の挑戦者となったが0勝4敗と唯一のタイトル戦となる。
1996年に竜王戦1回戦で羽生に勝ち、通算6勝6敗。その後膀胱癌が発覚
1997年にNHK杯決勝で羽生と対戦、出だし3連敗から健闘したが6勝7敗という結果となった。
1998年に癌の再発・転移が見つかり、A級復帰祝賀会が最後の表舞台となる。
同年8月8日に広島大学病院にて29歳にして死去。翌日9日、九段が追贈された。


感想前からある意味ネタバレですね...。
書き出した紹介以外も読みましたが、同じ歳くらい生きてて恥ずかしいくらい精一杯生きてるなと思いますね。ぼくも来年同じ歳になるますよ...人生改めたくなります。


 


 


では主要な登場人物のご紹介


 


村山聖(松山ケンイチ)


人物紹介は割愛。
先も書いたように20kg増量で本人に近づけています。


羽生善治(東出昌大)


将棋界史上偉業といわれる7冠タイトルホルダー。
東出昌大がメガネをかけただけでそっくり。
まぁ佇まいも合わせてきてるでしょうけど。


森信雄(リリー・フランキー)


村山の師匠。
村山に少女漫画のおつかいをされるなどどちらが師匠か分からない。
それほどまで献身的になり師弟を超えた絆の持ち主。


江川貢(染谷将太)


村山の弟弟子にあたる。
奨励会に所属3段、プロ棋士を目指しているが退会のリミット間近。


橘正一郎(安田顕)


村山が東京に引っ越してきて最初に声をかけた人物。
瀧誠一郎がモデル。


荒崎学(柄本時生)


プロ棋士で村山の東京での遊び友達。
先崎学がモデル。


橋口陽二(筒井道隆)


著者大崎善雄がモデル。
将棋連盟職員で将棋雑誌の編集長。
東京に越してきた村山をサポートする。


村山トミコ(竹内景子)


村山聖の母。


村山伸一(北見敏之)


村山聖の父。
聖が幼少時に将棋を教えた人物。


 


 


では感想に行ってみましょう。


 


 


一分一秒の重みに圧巻!


一人の棋士の生き様がカッコいいと思えた一作。
事実を元にしているのであえて言っちゃいますが、ガンが判明したのちの村山の時間がないことへの焦りと回りの時間の感覚のズレがもどかしいながらも羽生との対局で病気になった自分、そこから将棋に出会った自分を肯定していく過程は何者にも揺るぎない自身の生き様を貫いた姿を見せてくれました。


棋士というのは、夕飯の献立を考えて商店街を歩く主婦、登下校をする学生、定食屋でテレビを見ながらくつろぐ客たち...そんな日常から切り離されて一手一手に自分を賭けている。そんな重みを感じ取れる構成になっていました。
3月のライオンを読んでいても思いましたが、実際に映像で時間が進む様を見ていると違いますね。彼らが一手を考える時間は日常で言うとスローモーションにも思える世界なんだと思います。


村山聖個人でいうと彼が一人のシーンって大抵何かが時を刻んでいます。
これはガンが発覚する以前からですが、部屋にいる時は水道の一滴一滴が落ちる音が常に訴えてきます、お前の時間は有限であるぞ、と。
もちろん人はいつかは死にます。だからこそ、彼はそんなことを考えてる暇があれば「目の前の一手です」というのです、言い聞かせるのです。


俳優陣の力の入った演技


まず松山ケンイチは20kg増量で村山聖にかなり近づいています。
また彼の棋風が一手一手の駒音に感じられますよね。
印象的なシーンは、和服を着て羽生善治との対局向かうシーン
どうも膀胱ガンを告知された直後(だったはず)で、森師匠や貢に当たったあとなのですごく息苦しいと思ってたんですけどこの廊下を歩くだけのシーンで、死地へと赴く男の姿を見たような気がしてジンときました。
それ以前に彼が「将棋は食うか食われるか」と言っていたのを思い出して、そこまでに賭ける想いを秘めている様を見せてもらいました。
あそこは佇まいだけで重みを感じ取れますね。


また羽生善治を演じた東出昌大ですが、
彼は羽生さんそっくりですね。正直、予告編初めて見た時は気付きませんでした
メガネかけるだけでここまで...
やっぱり彼は普段は穏やかなしゃべり方をする方が合ってますね。
負けず嫌いな一面を見せるシーンでもちょっと力が入る感じとか。


 


 


将棋のルールが分からないと理解できない局面もありますが
棋士同士の表情や、控え室で見守る人たちの反応などで状況は大体理解できます。
ルールが分かっていると、同じ反応を共有出来ていいかもしれません。
少なくとも理解出来なくても棋士たちの将棋に賭ける想いが日常や、対局で読み取れる作品だと思います。