カミキユキ(@KamikiYuki)です。
久しぶりに友人達と映画鑑賞です。
いつも一人で鑑賞するので寂しいよねー
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デバイス「ナーヴギア」が、仮想現実の世界に無限の可能性をもたらしてから4年が経過。AR(拡張現実)型情報端末オーグマーが普及し、専用ARMMO RPG「オーディナル・スケール」が世間を席巻していた。アスナやキリトもゲームに参戦するが、オーディナル・スケールに異変が起こり始め……。
- シネマトゥデイ -
Web小説からライトノベルで発売され、アニメ化、ゲーム化とメディアミックスを重ねて来た川原礫原作のSF作品。
アニメで放送された1期2期その後の話として原作者自ら書き下ろした脚本を元に制作されました。時系列的には2期最終話の2週間後となっています。
内容はVRMMORPGの世界を舞台にしながらも死ぬと現実世界でも死を迎えるデスゲームを発端に、のちも仮想現実の技術の良い面悪い面を描いた作品です。もちろんそれを元に最終的には人との繋がりを描いています。
本作はVRではなくAR技術を用いたオーグマー。
それを利用するARMMORPG OS(オーディナルスケール)が舞台となります。
ゆえに作中でも現実世界が主となると思われます。
となると、運動不足や歳には堪えるなぁ。
監督は伊藤智彦。
世紀末オカルト学院、ソードアート・オンラインを監督。
その後も銀の匙、僕だけがいない街など監督作品あり。
監督としての映画作品は本作が初めて。
では登場人物とキャスト紹介ですね。
ゲーム上の名前 / 本名
というように表記しております。
キリト/桐ヶ谷和人
過去VRフルダイブマシン初のSAO(ソードアート・オンライン)、そのデスゲームにおいてゲームをクリアした英雄。常に黒尽くめの格好から黒の剣士と呼ばれ英雄として最強の剣士としての称号となる。
その後も生還後も眠りについているプレイヤー、SAO内で結ばれたアスナを巡るALO(アルヴヘルム・オンライン)での須郷の企みを阻止する。のちもGGO(ガンゲイル・オンライン)でのデスゲームも解決に至る。
現実世界ではSAO生還後16歳なっており生還者のみの学校に通っている。過去剣道をしていた。劇場版現在では18歳。
声を当てるのは松岡禎丞。
なんか周りに女の子ばかりのアニメの主人公ばかりやってる印象。
今期(2017冬期)でいうとCHAOS;CHILDの宮代拓留とかさ。
食戟のソーマの幸平創真とかもなんとなくね。
アスナ/結城明日奈
キリトと同じくSAOのデスゲームに参加。
前線で戦う攻略組ギルド、血盟騎士団の副団長を務めた。
入団後、キリトと再会したことで次第に惹かれ合うことになる。
ゲームクリア後、須郷によってALOに囚われていたが須郷が倒されたことで現実世界に生還した。
キリトより1つ年上の19歳。
声を当てるのは戸松遥。
WWW.WORKING!で宮越華、クズの本懐で絵鳩早苗を演じている。
他、レギュラーメンバーとしては
ユイに伊藤かな恵、リーファ/桐ヶ谷直葉に竹達彩奈、シノン/朝田詩乃に沢城みゆき、クライン/壷井遼太郎に平田広明、エギル/アンドリュー・ギルバート・ミルズに安元洋貴、シリカ/綾野珪子に日高里菜、リズベット/篠崎里香に高垣彩陽。
また本作ではゲスト声優として3キャラ登場するのでこちらを紹介。
ユナ
OSにおいてのARアイドルでAI。
その挙動や歌声からはAIではなく、リアルの人物が存在するのではとされている。
声を当てるは神田沙也加
松田聖子の娘として歌手としてデビューしていましたが、
現在は声優・女優として活躍されていますね。
舞台ではかなり活動的でしたが知名度をあげたのはアナと雪の女王のアナの日本語吹替を担当したのが大きいと思います。
特に最近の活躍はゲーム、ダンガンロンパ作品では顕著で、舞台版においては江ノ島盾子。ゲーム、ニューダンガンロンパV3では主人公の一人、赤松楓の声を当てています。
エイジ/後藤鋭二
OSランキング2位
身体能力は高く、拡張現実であるOSではそれが現れている。
アスナと同じくSAOでは血盟騎士団に所属していた。
声を当てるのは井上芳雄
主に舞台で活躍しているが、少なからず実写の映画、ドラマで活躍。
映画作品では宇宙兄弟の真壁ケンジ、おのぼり物語で主演、片桐聡を演じている。
声優としては過去、プレーンズのエル・チュパカブラ役で出演。
重村徹大
東都工業大学電気電子工学科教授。ARデバイス「オーグマー」の開発者。
SAO事件の首謀者、茅場晶彦や眠りについたSAOプレイヤーを囲った須郷伸之は重村ラボの出身。
声を当てるのは鹿賀丈史
舞台俳優としては過去劇団四季で活躍、退団後も多くの舞台に出演。
TVドラマ、映画、アニメ問わずバラエティ番組にも出演。
タイムショック21とか懐かしいなぁ。
映画デスノートではキラ/夜神月の父、夜神総一郎。相棒 -劇場版IV- 首都クライシス 人質は50万人! 特命係 最後の決断ではマーク・リュウ役で出演している。
劇場版ポケットモンスター幻のポケモンルギア爆誕ではジラルダン、ブラック・ジャック ふたりの黒い医者ではドクター・キリコとアニメ映画にも出演しており、ゲームではFINAL FANTASY IVのゴルベーザの声として耳に残っている。
以上、ゲスト声優ながら主に舞台で活躍されている3人。
印象として舞台出身の人って声優としても違和感なく聞こえるんですよね。
そもそも井上さんはともかく、他の二人はそこそこ経験してますしね。
神田さんも元々声優目指して専門学校通ったりしていたわけですし。
というわけで珍しくキャスト紹介でかなり書きましたが
感想の方にいってみましょう。
メインキャスト多過ぎて紹介しきれないよ...
アクションあり、人間ドラマありの十分な密度のアニメ映画
劇場版ならではのアクション、目まぐるしいほどのカットでした。
特に現実世界の景色がオーグマーに「オーディナル・スケール起動」と言ったそばからファンタジー世界に変化する描写は圧巻で、世界に仮想世界が拡張されていくワクワク感を感じましたね。
また、アクションだけでなくこの映画自体が主人公であるキリトと恋人のアスナに焦点が当てられた作品になっています。原作やアニメでは舞台ごとにヒロインが設定されていることもあるし、デスゲーム生還で既に二人は公認のカップルなのであまり語られませんが、今回は改めて二人の関係を見ることの出来る作品です。特にもう付き合いたてのカップルとかじゃないので現実的な感じで、アスナの「母に会って欲しい」という言葉にたじろぐキリトだったりとなんだこの結婚報告前のカップルという感じ。
二人だけでなく良い塩梅にメインキャラクターが登場
ARの話なので基本的に現実世界がメインになっている本作。
学校帰りにファミレスでアスナ、リズ、シリカを連れるキリトとかなんだ、このリア充っぷりは...と思う始末ですが、ゲーム世界の話ではなく日常をうまく織り込んでいる。
ギルドメンバーで集まってOSのイベントに参加するクラインたちや、皆が集まるカフェのエギル、キリトを気にかけてサポートに来るシノンと具合にフレーム内に少数で登場させて最小限で印象に残している感じがしますね。
現実世界なので仮想世界で一緒にいる娘もといAIのユイの登場は危ぶまれましたが、ARの恩恵で登場時間はかなりある。
広い意味で見ていると登場キャラクターがそれぞれの役割の部分で出ていてさほど重要ではないところは、いるにはいる、という感じがあってムダを感じさせない内容であったと思う。
そして新キャラクターであるユナとエイジ。
ユナはOSのARアイドルとして突如はじまった旧SAOボスが登場するイベントで歌を歌ってサポート。イベント中はずっと歌っていますが、イベント前後で中の人いるんじゃないのってくらいの表情でしゃべったりしてます。
歌も神田さんが歌っています。音楽活動もしていますしね。
音楽がアニメの主題歌や劇伴で有名な梶浦由紀の曲なので梶浦節が強いんですよね。
エイジはランク2ながら一人抜きん出た身体能力で戦闘。
これ本当に現実世界なのかってくらい動く!しかし、彼の印象はあまりよくなく、何かしら企んでるふうで出てきます。
重村教授はあまり語るところはないかな。
一方ARではVRで無双のキリトさんも生身じゃ運動不足でボロボロ。
最初の戦闘でも躓いてダイナミックにこけたりと情けない。
アスナは現実世界でも運動神経良いのか最初から魅せてくれます。
それより、これOSやってない人にとっては周り何してるのか分からないしいい迷惑だよなーと冷静に思ったりもする。公共で飛ばす事の出来ないドローンなんか平気でとんでますしね。これはARの為の中継機としての役割だったと思う。
モール内でステージがAR表示されて流れてくる曲に我慢出来ずにシリカが歌い出すシーンとか、オーグマー持ってない人は突然アカペラで歌い出したぞ!てなる。
来る未来の想像、あえて実際にある景色を拡張していく
本作のキーワードはやはりAR。
ぼくらの世界でもポケモンGOなど拡張現実(AR)の波は来ていて
良いタイミングでそれに焦点を当てた作品が登場しましたね。
ただぼくらの世界とは異なり、かなり進化しています。オーグマー自体あまりストレスを感じさせないようなフォルムのゴーグル。
それより進化させると虐殺器官のような世界観になるのでしょうけど
視覚に直接投影して、目の前にアイコン表示で天気や健康管理情報、SNSの入力画面など生活をサポートする機能が出来ています。
SNSなんかは個人で見れて仮想キーボードでやりとり出来るって個人的にすごく夢のようなんだよなー。生活サポートツールとして少し先の未来にありそうで、現実味を感じる技術でした。実際あそこまで行ってないけどゴーグル型で視覚だけは拡張出来る技術は既に出てるけどまだ普及出来るレベルじゃないんですよね。
更にその現実味を大きくしているのが実在する場所を舞台にしている点です。
最初のバトルシーンは秋葉原のUDX前。
特別場所の名前は最初出てなかったと思うんですが、戦闘後の休憩でよく見たらUDX前の広場じゃないですか。腰掛けて休憩している様なんて実際にやってたと思うと繋がってる感じがしますよね。またその後も代々木公園や都庁など見知ったランドマークが多数登場します。そこがオーグマーによって別世界に変貌する姿を見れば、ぼくらの世界もこんなことが出来るんじゃないかと現実味を帯びてきます。
かなり親和性の高い表現方法と感じました。
爆発しろ、と思う人間関係
この作品、元々ハーレム色が強いワケですが。
まぁ、キリトとアスナの関係が公認なので許されている感があります。
しかしキリトがアスナに飛び込むシーンなんかはどこに顔を埋めている!と思ったり(多分その後を二次創作で描く人がいるに決まっている)、シリカがぼそっとキリトのバイクの後ろに乗りたいだの、それに聞き耳を立てているシノンがのちに二人きりの時にバイクの後ろに乗せてと甘えたりと、
なんだこのリア充っぷりは!
外との関係を閉ざしていたいわゆるコミュ障だったキリトが
なぜこんなにモテるのか...妬ましい羨ましい。
「ユナをたぶらかすな」と言った奴はこちら側に違いない。
(いや、やつも幼なじみ兼ほぼ恋人がいるのだから違う)
このあたりは副次的産物と割り切って観たい。
ハーレム苦手な人はそう思って観て欲しい。
ただ、こういうやり取りに笑ってしまう自分がいるのだ。
そうだ、所詮記号だ。
劇場版ならでは集約、でも初めての人も満足させる出来
一番の見せ場はラストバトルですね。
ここにはアニメでの出来事を全て集約して惜しまず使われています。
各キャラクターの見せ場を魅せる為に、AR/VR問わず様々なファクターを利用していて上手く作ってるなぁと思います。悪くいうとなんでもアリだな、とも言えますけどね。キリトの二刀流とシノンのスナイパーライフルが同時に観れるシーンなんて想像つかなかったよ。アスナの習得したばかりのあの技とかね。
冒頭でもいいましたが、目まぐるしいカットでとんでもないバトルシーンになっているので必見です。もう一度観たくなる内容でした。
ここのアスナ登場のシーンはちょっとうるっと来たよ。
またARが舞台なので今回初めて作品に触れた人も少なからず楽しめる内容になっていたと思います。一応冒頭でこれまでのあらすじを紹介しますしね、そこそこに。
VRのゲーム世界の話ではないのでこれまでの専門用語は少なめに、ARの身近なサポートツールだったり、ゲームの設定もポケモンGOに戦闘システムが追加されてランキング制をとっている単純なものだったりと分かりやすい設定だと思います。
そういう意味だとラストがラストなのでどうなのか、と思いますが。
途中まで観てたって人もSAO編の話だけでも観ていれば
キリトとアスナの関係性も分かるし、今回キーになる元SAOプレイヤーの背景も理解出来て各キャラクターの心情なんかも読み取れると思います。
そういう意味では1期くらい観ていれば...シノンたちはオマケ程度に思って貰えれば...。
そしてクレジット後の伏線。
これは期待していいんですよね。
しかし上手く繋げたなぁ。
あと、直葉の合宿先ネタは場所だけ言って終わりと思ったら
ちゃんと元ネタを示唆する発言があって笑いました。
あー来週の映画楽しみだなぁ。
満足度:★★★★★★★★☆☆(8/10)