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カミキユキ(@KamikiYuki)です。
邦画4本目?あ、もう4本目なの?
本当に今月は邦画しか観てないな。


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紀子が10歳のとき、自身の余命を悟った母・芳恵(宮崎あおい)は子供たちが20歳になるまで毎年手紙を送る約束をして亡くなる。生前の約束通り彼女のもとに届く母からのバースデーカードには、人生を輝かせるヒントなど内気な娘を思う母の愛情があふれていた。やがて紀子(橋本愛)が20歳を迎えた最後の手紙には、10年前に彼女が投げかけた質問への返事が記されており……。


- シネマトゥデイ -



おそらく最初に気になったのはフライヤー。
橋本愛と宮崎あおいが親子役?養子か何かかな?
と思いつつ見たのはエンボス加工のされたおそらく手づくりの紙のイメージなのかな?バースデーカードという電子メールでない手書きの手紙を表現する為にこんなチラシにしているものと思い気になっておりました。


予告編で分かるんですが
宮崎あおいが演じる母親は既に亡くなっていて
そのあとも娘である橋本愛の誕生日に書きためた手紙が届く、
というお話なのが分かります。
原作はなく、吉田康弘監督が脚本も手がけた映画オリジナルの作品。
こういう作品こそレビューし甲斐があるというもの。


単純にヒューマンドラマで泣かせにくるんだろうなぁ
まぁ今月はSCOOP!のラスト以来泣いてないし大いに泣かせて貰おうじゃないの。


鈴木紀子(橋本愛)


鈴木家の長女。
自分に自信が持てず、臆病な性格をしていたが、
10歳の時に母の芳恵が亡くなってからは毎年誕生日に届く手紙を楽しみにしている。


橋本愛は桐島、部活やめるってよに出演した際に気になっていた女優。
しかし気付けば彼女現在20歳で当時、リアルに高校生だったんですねー
寄生獣の時も高校生なのか。
若過ぎるけどいいですね、彼女。ぼくの好みです。*1


鈴木芳恵(宮崎あおい)


紀子が10歳の時にこの世を去った母。
亡くなる前に紀子の誕生日を祝う手紙を10年分書き続けている。


怒り以来ですね。
怒りでは風俗で壊れかけた女性を演じていましたが、今回は母親役でもあり病気で余命短い女性と振り幅が大きい。



鈴木正男(須賀健太)


紀子の弟。
プロ野球選手を目指している家族のムードメーカー
紀子と同じように母親より誕生日に手紙を貰っている。


須賀健太...誰だったかなーと思ったら人にやさしく五十嵐明じゃん。
ALWAYS三丁目の夕日以来多分観てないんだな、成長したなー
舞台NARUTO我愛羅役もやってるとか



鈴木宗一郎(ユースケ・サンタマリア)


芳恵の夫であり紀子と正男の父親。
天文台で働いている。曲がったことが嫌いでそれゆに嘘も苦手。


ユースケ・サンタマリアといえば「ぷっ」すま踊る大捜査線しか出てこない。
踊る大捜査線の真下正義から考えると人の良さそうなおじさんになってますね。


 


更に谷原章介パネルクイズ アタック25司会者本人役で登場。
児玉清以来観てなかったので今の司会が彼とはつゆ知らず。
わざわざこの番組とコラボするということか...
果たしてこの番組がどんな絡みを見せてくれるのか。


 


こっから感想いきます。


 


最後の手紙には感動!温かさと笑いと葛藤がバランスとれた良い作品


細かな演出と役者さんの演技に尽きる作品でした。
両親の子どもたちへの想いだったり、諏訪の生活感だったりまさにそこに存在する家族を見せてくれました。母親への負い目などはありながらも死の悲しさよりはそのあとの家族がどうなるのか、紀子がどう成長して行くのか楽しみになる作品。
中学生の微笑ましさ、高校生での母親を知る旅、大学生での葛藤と十数年の人生を見せられたね。
ぼくの年齢で観るとどの視点か複雑なんですが、男性でもう少し上の年代だと父親の視点で観るとこみ上げてくるものがあるんじゃないでしょうか。


大筋としては母が亡くなったあとも子ども達に毎年手紙を送り続けることで、紀子は手紙の内容を実行して成長していく物語なんですね。
手紙の内容お菓子の作り方キスの心得授業をサボって...と母親が勧めるべき内容じゃない気がするのがあるのは気のせいか。その中で紀子は母親へのコンプレックスを覚えたり、母親がどんな想いで手紙を書いていたかを知って行く...


あとオリジナル脚本で紀子の十数年を描いたヒューマンドラマなんですね。
ロケ地長野の諏訪、小豆島、大阪と幅広く撮っている。
ネタバレかと聞かれれば、大阪なんて公式がバラしてるんだよなぁ。
谷原章介がアタック25で本人役とか明かさない方が良かったなー
それ聞いて序盤からこの展開読めてたのに。


監督だけではなく参加者全員が作り出した物語


実はこの作品最初は、紀子が母親の手紙を最後まで楽しみに読み続けて実行していく物語だったそうです。しかし、橋本愛ちゃんの提案で手紙を拒む紀子が生まれたのだとか。
また、父親である宗一郎のイメージはユースケ・サンタマリア自身が考えたものだという。メガネで髪はボサボサ、だけど清潔感がある。
宮崎あおいも揃ってシーンやセリフの見直しがされたみたいですね。


要所要所の演出も細かくて、母親芳恵と紀子が病室にいるシーンのアタック25の放送は最初の司会の児玉清が登場しており、学生になった紀子が観たアタック25では2代目司会浦川泰幸、そして最後は3代目司会谷原章介が登場。
紀子が子どものころ観た映画はセーラー服と機関銃だったりと時代に合わせて分かる画なんですね。それでもぼくが子ども頃映画館でそんな映画やってなかったけど。


 


演技の方で一番に言いたいのはユースケ・サンタマリア


もーどう見てもお父さんでした。


紀子に向けた喜怒哀楽全てが父親から娘に向けた表情をしていて、なりたい父親像と思わせてくれた。何より紀子に怒るシーンと終盤の動揺や呆然としている姿、これ全部紀子に関わることでこの状態なんですけどすごくリアルっていうか生でしたね。


母親役である宮崎あおい
娘に対する笑顔とか、こんな笑顔向けられたいと思うばかり。
怒りがいつもと違うんですけど、演技の幅が違いますね。
やっぱり純真無垢なこの笑顔が女優宮崎あおいって感じです。


芸が細かいというか、子どもが手に取りやすいように逆手に手を差し出すシーンとか先の父親の子ども達を大事にしてる感を見ていると、本当に良い両親なんだなと細かい所作から感じられる作品だった!


また弟役須賀健太ムードメーカーっぷりも作品の良い味を出している。
彼も手紙を貰っていて母のメッセージに応えていますが、後半まではあまり語られないんですよね。削ぎ落としてるぜって並に。
でも、母娘を中心とした世界だけでは狭いので良い感じに笑いを誘ってくれる。
この作品、弟だけでなく良いタイミングで笑わせてくれるのでダルみはなかった。弟のキャラクターが強烈だっただけかもですけど。


全ては最後の手紙の為にあった作品。ゆえに...


結論としてはあとからBDやDVDでよくない?て基準のヒューマンドラマなんですが、それも延々と普通に成長物語なんですよねー。


と思ってたら、最後にやってくれましたよ。
逆を言えば、最後なかったら良いと言えなかった。


ここはもうネタバレなので言わないけども。
本当にこれは最後の手紙を読む為にこの映画はあったし、
あのシーンもこの為にあったと思わせる!


そしてここの父親のユースケ・サンタマリアにも注目!
いい演技。
つーか橋本愛ちゃん推してないじゃん!
いや、ここの橋本愛ちゃんキレイだから!
でも、男目線だから父親寄りになっちゃなー


クレジットに引くように流れる木村カエラ向日葵も良い引き。
この曲は新たな代表曲というか定番曲になりますね、主にある場所で流れそう。
近々ぼくがそんな立場なら選曲しますね。



結果的に女性向けと思われる内容でしたが、
先も言いました、父親目線で男性も観れる作品だと思います。
年頃の娘を持つお父様たちは刺さると思います。


 


 


 


ちなみにパンフレット買いましたが、完全にネタバレです。
中には劇中で読まれた紀子に向けた手紙が入ってます(一部正男宛)


 


 




*1:寄生獣時代違くね?と思ったけど