今月は割合アニメ映画が多い気がしますが
まぁデジモンに関しては許してください。
もう世代なんで、観るし、折角だからレビューも書きます。
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メイクーモンが異変を起こし、レオモンを消滅させた後にゆがみの向こう側へ消えてしまう。メイクーモンが感染したかもしれないことに八神太一や泉光子郎らは驚くものの、何の解決策も立てられない。さらには光子郎のオフィスに隔離されたパタモンに感染の兆候が見え始め、同じころアグモンたちは八神ヒカリに宿った声を通してデジタルワールドにまつわる秘密を知る。そんな中、メイクーモンが再び出現し……。
- シネマトゥデイ -
1999年に放送されたデジモンアドベンチャーシリーズの続編にして
2005年を舞台にした作品です。昨年第1章が公開され
まぁ色々賛否両論ありました。
まずは前回までの状況を説明していきます。
1章2章のネタバレを含むので嫌な人は飛ばすなり戻ってください。
本編である3章の感想はネタバレを控えています。
八神太一が再び主人公で無印の8人と新たに登場した望月芽心が選ばれし子どもたちに加え、新たなデジモン、メイクーモンが登場。
現実世界に感染デジモンと呼ばれる暴走したデジモンが街を襲うようになりました。
しかし現実世界でもゲンナイの協力の下、デジモンに対抗する組織が出来ていました。その中で姫川マキと西島大吾が子どもたちの身近な存在として動いていました。
ここまでが第1章。
02で登場した本宮大輔たちは消息不明のままですが、
デジモンカイザーにブイモンとワームモンの究極進化系インペリアルドラモンの登場で
仲間となった一乗寺賢が裏切ったのではないかという疑念。
姫川は一連の感染デジモンの暴走の裏に何か知ってるような節があること。
それが感染デジモンの原因がメイクーモンだったという事実。
レオモンの消滅など衝撃的な展開で引いた第2章でした。
2章ではパルモンとゴマモンがミミと丈のごり押しな成長で究極体へと進化しました。ロゼモンとヴァイクモンですね。
1章から紋章の意味を再認識することで成長する展開だと思ったのによく分かんないけど吹っ切れたね、という点以外は面白くなってきたなと思っているtri.
太一の将来の夢とかデジモンと現実世界の関係への葛藤が一番分かりやすいですよね。
02のラストでその関係の橋渡しとなる外交官になるのですが、このあたりに良い感じに答えを出して欲しいですね。
アマルフィみたいな黒田康作にでもなるのか?
ここで考察です。
姫川はデジモンカイザー=一乗寺賢と思いながらも登場は想定外、
しかし、メイクーモンの暴走には不敵な笑みを浮かべていたことから、
黒幕っぽい、うん。
逆にパルモンとゴマモンの進化を促しているように見えたデジモンカイザーは実は...
第1章でメイクーモンを狙っていたアルファモンは元々の設定上は
オメガモンと同様ロイヤルナイツであり、デジタルワールドの調停役なのでイイモン説。*1
本来デジモンは消滅するとデジタマ、つまりタマゴに戻るのでレオモンは生きてるはずだけどこういう展開はデジタマに返らない説。
とまぁ色々考えられます。
さあ、ここからはネタバレしませんよ!
今回は光四郎とタケルに焦点があたる回のようです。
果たして、何か謎は明かされるのか、大輔たちはそろそろ登場するのか。
さて、第3章の感想です。
まずは4月3日に上咽頭がんで亡くなった和田光司と
5月17日に乳がんで亡くなった水谷優子に捧ぐとメッセージされ本編が始まりました。
和田光司はButter-Flyを始めとしたデジモンアドベンチャーシリーズのみならず
様々なデジモンの楽曲を歌ってこられたアニソンシンガー。
水谷優子はデジモンアドベンチャー無印、02で武之内空の声を担当し
他作品ではちびまる子ちゃんではまる子の姉、さきこなどの声を担当。
デジモンファンとしては長く愛される作品をありがとうございました。
変わらずずっと愛されるって変わらずずっと関われるわけじゃないので
triを見届けられなくて残念だった、というのは難しいですけど
これに限らず悔やまれたことでしょうね。
明るくて一気に落とした2章と一転、辛い展開に涙する110分。
今月一番に涙しました。
多分4,5回は泣いた。
焦点の当たるタケルとパタモン、光四郎とテントモンの絆
他の子どもたちとデジモンたちのそれぞれのやりとりを目にしたあとの
終盤の展開には...もうヤバい、涙腺ヤバい。
多分シリーズ見て来ている分、補正かかってるだろうけど
つまりは昔から見てるファンはマジでやばい。
その間でお茶を濁すアグモン、お前なんなの。
ここまで能天気なキャラだったかしら。
チャラいタケルとパタモン、背負いすぎる光四郎とテントモンに焦点
まず予告で語られていますが、一連の感染デジモンの影響が
パートナーデジモンにも及び始めます。
感染したのはパタモン。
2章までチャラかったタケルが一気に大真面目になり3章では辛い話が続きます。
バンドで黄色い声を浴びるヤマトは変わらず硬派なのにタケルは軽めだよね。
とはいえ自覚はないんだろうなぁ...
序盤はタケルとパタモンを中心に展開していきます。
光四郎もメイクーモンの暴走に戸惑い、
他に気を回すほどの余裕もない状態でスタート。
意気消沈している芽心の気も知らずグサグサいきますね。
テントモンも空気を読まず、メイクーモンがいない事を口にします。まぁ、このコンビはそもそも空気読めないことがあるさかい。
光四郎は元々太一が引っ張る中、後ろで助言を与えて来た身としては太一が立ち止まっている今自分がなんとかしないと、という感じ。
原因が分からぬまま不眠不休で探って行きます。
もちろん、メイクーモンのパートナーである芽心や
他の子どもたちとデジモンにも大きなキズが残りながらも
彼らの日常が進んで行きます。
その裏で大人たちは飛行機のシステムをダウンさせるなど停電事故に不安を覚え、
組織では停電は感染デジモンの影響を受けていると判断。
芽心の両親もここで登場してきますね。
父親は研究者だったようで、そんな芽心に多くを語りません。
ここは親心で黙っているが真意だと思いますが。
幼なじみであった姫川と西島の間にも
子どもたちに真実を隠し続けるのはもちろん、自分にも黙っていた姫川に
西島も少し不信感を覚えているよう...
リブートという大きなギミック
今回物語的にも大きく動いたのは感染デジモンによる影響と起こる対抗策。
そこに大きく関わるキーワードがリブート。
ここ数年の映画にリブート作品が多く、その認知度とコンピュータ用語で使われることも含めて採用した内容だと思います。
リブート映画というと昨年でいうとターミネーターや猿の惑星など過去作品とは一新して制作さらた映画を指しますね。ジュラシックワールドは正確には続編なので単純にリブートとは呼べない。
そんな意味を理解するにこの作品上でのリブートとはなんなのか。
ネタバレになるので書きませんが、これことで物語が大きく動きます。
また4章からはデジタルワールドでの様子も大きく扱われます。
まだ観てない方はそれも踏まえて想像して劇場に訪れてくださいな。
言い忘れてたけど、デジモンカイザーと思われる謎の男がなんと
今回しゃべります。
何者なのか実際に聞いて考察してみてください。
ぼくはまた4章のレビュー時に3章までの考察載せますね。
ブラッシュアップされていく物語展開
どうしてもこの手の映画は物語の内容を主として語る他ありませんが、
内容以外での話もまとめておきます。
1章を観た時は久しぶりのデジモンアドベンチャーに心踊らせて観に来た人が多かったと思いますが、久しぶりに出会う子どもたちとデジモンたちに起こった事件が急展開でした。
ぼくらのウォーゲームばりにテンポが速くてそのノリで観ていると
久しぶりだから丁寧にやるよねとばかりに進化シーンはアニメーションを一新してbrave heartが流れるんだからテンポが崩れてました。
ファンなら久しぶりの演出に喜ぶ、と。
なしにしても批判はあったろうなぁと思ってました。
一例でしたが、そんなパートのつなぎがアンバランスで結構駆け足なのに崩されるなぁという演出が多かったですよね。
だから1章の評価はあまり良くなかった。
ぼくだって限定BD買おうか悩んだけど観たあとに買えなくても良かったと思えた。
2章からは日常パートも多かったので
シリアスやバトルシーンへの展開がスムーズだったので気にならなかった。
今回の3章は驚きなんですが今まで80分程度だったのが110分ありました。
物語の展開的な尺やテンポはかなり気にした結果なんだろうなぁ。
子どもたちとデジモンのやりとりをしっかり見せて泣き崩して行く感じ。
実際長かったのは3章の落としどころに悩んだのもあると思う。
思い出を忘れていく大人と思い出を糧にし続ける子どもたち
最後のにこの作品全編を通してのテーマなんですが
大人になっていく選ばれし子どもたちと変わらないもの
それが主軸にあると思いますが、
3章は大人になるとはどういうことなのかの片鱗を見せる章であったと思います。
無印などは子どもたちが主軸であまり大人が関わってきませんでした。
triでは現実を突きつける立場として大人たちが大きく関わります。
姫川と西島がそうですが、姫川はどうも大人になるとは子どもだったことを忘れることと捉えているようです。西島はたまに思い出話を語るあたり、少年を忘れてない感がありますね。でも、大人としての責任や立場から子どもにはどう接するか、子どもはどうあるべきなのかみたいな偏見というか固まった考え方があります。
今回子どもたちは思い出がいかにかけがえのないものであるか、
それに直面することになります。
だから結果的に3章ラストに繋がるんだなぁ...
しかしそれを予期していた姫川も結局は...とか思っちゃうよね。
この作品を観ているぼくたちも思い出は忘れて行くことが大人な姫川、少年の心は忘れないけど立場と責任に翻弄される西島、少年の心のままの子どもたちという3つの立場に分かれるのでしょうね。