カミキユキ(@KamikiYuki)です。
あー気持ち悪い...エログロにコーラのコンボで気持ち悪い。
今回は「ヒメアノ〜ル」を観てきましたのでご紹介します。
久しぶりにそのままの熱でパンフレットを読了しちゃった。
ちまたでV6森田剛が怖いと話題になっている作品です。
普通の生活に焦燥感を抱くビル清掃会社のパートタイマー岡田(濱田岳)は、同僚からカフェの店員ユカ(佐津川愛美)との恋の橋渡し役を頼まれる。彼女が働くカフェへと足を運んだ岡田は、高校時代の同級生・森田(森田剛)と再会。ユカから森田につけ狙われ、ストーキングに悩まされていると相談された岡田は、森田がかつていじめられていたことを思い出し、不安になるが……。
- シネマトゥデイ -
行け!稲中卓球部の古谷実が描く
恋愛模様を描いた日常と、その裏で進行するサイコスリラー。
原作は週刊ヤングマガジンで連載されていました。
監督は実写版銀の匙の吉田恵輔。
銀の匙は原作を忠実に映画に収めたような作品で蝦夷農業高校を舞台に酪農を学ぶ都会っ子、八軒の成長の物語でした。
それに対してダークな作品。監督はむしろこっち系らしい。
主演は森田剛。他、濱田岳、佐津川愛美、ムロツヨシがメインキャスト。
ヒメアノールとは hime anole→ヒメトカゲを意味します。
アノールとはトカゲの1科である。(省略)
[ヒメアノール=ヒメトカゲ]となるが、"ヒメトカゲ"とは体長10cmほどで猛禽類のエサとなる小型爬虫類。つまり"ヒメアノール"とは強者の餌となる弱者を意味する。
ヒメアノールパンフレットより抜粋
これは恋愛映画じゃなくてサイコサスペンスなんですよ!
日常を代表として岡田の恋愛を描くと同時に
その裏で行われる岡田の高校時代の同級生、森田のサイコスリラー。
これは恋愛映画じゃありません。
これは日常のすぐ隣で異常性のある非日常はある。
非日常はどこにでもいる人がやっているという世界観を見せた、
ヴァイオレンスかつエクシャルなR15+指定映画です。
個人的に前情報なしで初見で観て
「なんだ、この展開は...」
と思って観て欲しい作品だけどそれはさすがにショッキングか。
昨今の日本映画ではよくぞここまでやったな、と思える作品。
ゆえにR15指定なんですけど。
ヒメアノ〜ルのキャラクターたち
森田正一(森田剛)
連続殺人鬼。
高校時代はイジメの対象だったが高校卒業前の事件を機に凶暴化。
同級生の岡田と再会した時にはカフェ店員のユカをストーカーしていた。
劇中でも森田と呼ばれるので
ぼくらの知っている森田剛はこんな人物だと思わされましたね。
日本人キャストだと知っている人がはまると印象が固まっている分イメージ通りになりませんが、演技派だし名前の偶然の一致で余計にね。
岡田進(濱田岳)
清掃業者でパートタイマーで働く25歳童貞。
働いて帰って飯食べて寝るを繰り返す無為な日常に不安を覚える。
偶然仲良くなった先輩、安藤の恋のキューピットを頼まれるが皮肉にも相手のユカに告白されて付き合うことに...
濱田岳は同年代なので贔屓目に見てしまうけど、それでも細かなところで演技が上手いなと思ってしまう。良い歳してウブな青年を演じていた。
岡田は後半までは過去から一貫して彼の性質が分かりやすく出ている。
それは現代を生きる人間のリアルな良い部分でも悪い部分でもありましたね。
阿部ユカ(佐津川愛美)
岡田の先輩、安藤の行きつけのカフェ店員。
安藤にはひそかに運命の天使ちゃんと呼ばれている。
岡田と内緒で付き合うことになるが、それ以前より森田と思われる人物よりストーカー行為を受けていた。
原作ではかなり清純なキャラクターだそうですが
映画版は一見清純そうで、ピュアな男が好きであろう空気感を放っている...
実は...いや...10人はないわ...(正確には...いやなんでもない)
安藤勇次(ムロツヨシ)
清掃業者での岡田の先輩。
無為な毎日を送っている岡田に「仕事終わったら何をしてるんですか」
に対して「恋をしている」とその日常を否定した。
岡田にユカとの恋のキューピットを頼むが、他力がたたり岡田にとられる。
第一印象はコミュ障じゃないかと思うほどナヨナヨしている清純ないい歳の男。
恋愛という日常と犯罪の非日常
この作品の日常と非日常の二面性はコントラストがはっきりしている。
日常は映っているものが明るくポップな印象で、コミカルな演技。
非日常ではそれに対して暗いシーンが続くし、カメラも撮り方が違う。
特にコミカルなシーンといえば告白シーン。あれは笑った。
森田の語る嘘
劇中、森田は当たり前のように嘘をつきます。
少し前の会話で「いつも」と口にしていたのに、
岡田が繰り返して聞くと「言ってない」という。
嘘というのは偽るために使うものだけど、森田の場合はそれが当たり前。
偽るとか関係なく嘘をつく。
しかも先の明らかにボロの収拾に嘘をついたと思えば、ある住所を入手する目的の為に別のところに切り込んで嘘をついて入手するあたり、狡猾さを感じられるシーンもある。
おそらくここもどう嘘をつけば入手出来るかなど考えてはいない。
継続して嘘をついているに過ぎない、その中で目的を達成しています。
R15指定は殺人シーンのグロさだけじゃなくエロも
森田の暴力・殺人シーンはエグさ半端ない。
だけじゃなく、森田自身どこにでもいる青年で身体能力も高くないのに何を考えているのか分からない雰囲気で人を殺める。
森田剛自身はジャニーズ出身なのでもちろん身体能力は高いが、一方的に暴力をふるうのではなく反撃というかやり返される、つば迫り合いようなシーンが何度も描かれる。
そのため、どこにでもいるような青年が泥臭く全力でやりにきてるという印象を与えます。
元々舞台の世界にいて演技がうまく、何度も座長という立場を経験しているようです。
映像の世界では役になりきるのに相当エネルギーを使ったでしょう。
連続殺人犯の空気をまとわないといけない...
グロシーンだけでなくR15に十分なラブシーンも含んでいます。
岡田とユカの濡れ場は結構見せていますね。
佐津川愛美色んな作品に出ている体張るなぁ...
てか、このブログどこまで書いて大丈夫なんだ?
とにかく、このあたりの演出は良かった。
ここから始まるよ感が出てて。
あと、殺人と濡れ場のシンクロね